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神経回路モデルとバインディング問題

脳科学におけるバインディング問題とは、例えば視覚において複数の認識対象をどうやって同時に認識できるかといった問題である。一つの認識対象だけなら特徴抽出によって認識できることが想像できるが、例えば「目の前に赤い円と青い正方形が呈示されたときに, それが青い円と赤い正方形ではなくどうして赤い円と青い正方形であると正しく知覚できるのか」(電子通信学会「知識の森」S3群2編 感覚・知覚・認識の基礎7章より)ということが問題になる。
この問題に対する一つの回答案(仮説)は次のようなものになる。
脳は、一つの認識対象の認識結果と別の対象の認識結果の関係を記憶し、複数の対象の表象を連想によってたどっていくことにより統合する。つまり、脳は同時に複数の対象を表象するのではなく、逐次的に表象するということになる。
イメージの場合、対象間の関係は方向と大まかな(角)距離で表すことができる。こうした相対的な関係の全体により複数対象のイメージを構築するのであれば、個体の向きや目の動き(サッカード)に影響されない表象を作ることができる。(方向の認知は視覚だけでなく(触覚を含む)体性感覚、平衡感覚(三半規管)、眼球運動の実行とフィードバックの感覚に関係する。)この仮説では、イメージ(空間)の統合は、個々の対象の認識を順繰りに(順不同で)たどっていくこと(ができること)に他ならない。
もちろん仮説は検証を待たなければならない。脳の話ということであれば(たぶん「where 経路」に関係があるが)生理学的な裏付けが必要になる。あるいはこれが脳の話ではなく神経回路モデルの人工知能応用の話なのであれば、仕組みの細部を詰め、うまく動作することを実証しなければならない。

神経回路モデルによる構文解析

神経回路モデルによる構文解析を考えてみる。ここでは、単語(音素列の分節)およびそのカテゴリーである品詞の獲得の問題は考えず、また、単語と品詞の認識(形態素解析)は別途行われるものとする。
リカレントネットワークなどの時系列を扱える神経回路モデルであれば、バイグラム(=パターンの連接)を学習することができ、したがって単語のバイグラムを学習することができる。バイグラムもパターンだから、神経回路モデルはバイグラムのバイグラムも学習することができる。バイグラムのバイグラムは不特定の高さの階層をなし、一種の句構造を表現できる。バイグラムには出現頻度が高いものや低いものがある。ひとまとまりの単語列(発話)が与えられた時、そうした頻度の異なるバイグラムを使った多数のバイグラム階層ができるが、最も尤もらしいバイグラム階層がその発話の構文(句構造)を与えていると考えることができる。この解析はチャートパージングに似ているようにみえるが、これでうまくいくかどうかは検証が必要である。(バイグラムベースで構文解析ができるかどうかを検証するためには、神経回路モデルをひっぱりだしてくる必要はなく、既存のチャートパージングアルゴリズムを適用してみればよい。)